渡辺錯視2010(視線方向の錯視)

視線方向の錯視です。

二つの目玉の視線はどこへ向かっているのでしょうか?


上から2個目の点?3個目の点?もっと下?

視線を白目の中心と黒目の中心を結んだところと定義しますと
実は一番上の点になります(下図)。


錯視の成因は分かりませんが、本来立体の球としての眼球を二次元に展開したせいなのかもしれません(と、私は思いたい)。視線方向の錯視をもっともっと単純化させると、以下のような図形のようになります(渡辺錯視2010)。


円の中の線分を延長させると、どこへ行き着くか?

もちろん正解は一番上ですが、一番上よりもすこし下の位置にある点に向かっているように見えます。円の大きさを上述の目玉と同じにしたのが下の図形です。いかがでしょうか?


視線方向の錯視のウインドウズ用のプログラムは、
http://www.nibb.ac.jp/neurophys/los1.zip
にあります。目玉がぐりぐり動くのでなかなか楽しめます。

目玉の視線方向によって錯視量が変化するのも、体感することができます。
人によっては垂直方向の錯視量が大きかったり左右非対称だったりします。

本錯視は、北岡先生の錯視ページにくわしく掲載していただきました(下記URL)。
北岡先生オリジナルの女の子イラストでとても分かりやすく解説されています。
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/friends8.html



Citation: Watanabe Illusion 2010, Eiji Watanabe (2010) https://doi.org/10.6084/m9.figshare.5838606


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